住宅資金・老後資金と並んで、人生の3大支出と称される「教育資金」。
一体いくら必要で、いつまでに貯めればいいのか?
考えておかないと、ライフプランに大きく影響を与える事です。
知らないと困る教育資金について、今回は解説していきます。
子供の教育資金は、いくら必要?
子供の教育資金は、大きく分けて、私立に行くか公立に行くか、文系か理系か、によって変わります。
高校卒業時と、大学卒業までに掛かる教育資金
ここでは、文部科学省の統計調査をもとに、進学パターン別での子供の教育資金をまとめました。
オール公立 | 高校のみ私立 | オール私立 | |
---|---|---|---|
小学校 | 1,926,809 | 1,926,809 | 9,592,145 |
中学校 | 1,462,113 | 1,462,113 | 4,217,172 |
高校 | 1,372,072 | 2,904,230 | 2,904,230 |
高校まで総額 | 4,760,994 | 6,293,152 | 16,713,547 |
大学(私立文系) | 7,035,000 | 7,035,000 | 7,035,000 |
大学まで総額 | 11,795,994 | 13,328,152 | 23,748,547 |
表からわかるように、
高校までに、約476万円
私立文系大学に進学するなら、約1,180万円
の教育資金が必要となり、初等教育を私立に通わせるとなるとさらに資金が必要となります。
大学進学先によって掛かる教育資金
さらに、大学進学の種類によっても、掛かる費用は変わります。
大学の種類 | 大学等入学から卒業までの 入在学費用 |
---|---|
私立短大 | 412.0万円 |
国公立大学 | 537.0万円 |
私立文系 | 703.5万円 |
私立理系 | 863.0万円 |
思っている以上に、教育にお金が掛かるんですね!
お子様が2人ならこの2倍、3人なら3倍掛かります。
親御さんは、お子様の教育の為に、必死にお金を稼がなければいけない現状です。
子供の教育資金は、いつまでに貯めればいい?
結論から言うと、大学進学までに大学の教育資金を貯めるのが理想です!
小中高校まで
上の表からもわかる通りに、小学校入学から高校までの12年間の教育資金は約476万円です。(オール公立の場合)
大学等進学から卒業までの教育資金が、一番安い私立短大で約412万円。
一番の山場は、大学進学時に多くの教育資金が必要となります。
逆に、高校までの教育資金は、毎月の収支でまかなうことも可能な金額です。
例えば、476万円を12年(144ヶ月)で割ると、1ヶ月あたりの教育費は約3.3万円です。
また、小学校から高校までの期間中は、高所得者を除いては児童手当が1人あたり1ヶ月1万円支給されます。
毎月の支出で考えると、現実的には可能な金額と言えるでしょう。
大学進学時
逆に、大学等に進学するとしたら、毎月の支出では厳しい金額になってきます。
実際には、いくらぐらい貯めておけば良いのでしょうか?
理想は、高校卒業までに500万円だと考えています。
下記に、根拠を示していきますね。
下記の表は、大学の種類によっての必要な教育資金と、貯蓄なしで月々やりくりした場合と、500万の教育資金の貯蓄を元に月々やりくりした場合の比較です。
大学の種類 | 必要教育費 | 貯蓄なし月額相当額 | 貯蓄額 | 不足分 | 貯蓄あり月額相当 |
---|---|---|---|---|---|
私立短大 | 412.0万円 | 17.2万円 | 500万 | 0.0万円 | 0.0万円 |
国公立大学 | 537.0万円 | 11.2万円 | 500万 | 37.0万円 | 0.8万円 |
私立文系 | 703.5万円 | 14.7万円 | 500万 | 203.5万円 | 4.2万円 |
私立理系 | 863.0万円 | 18.0万円 | 500万 | 363.0万円 | 7.6万円 |
表から読み取れるように、貯蓄なしで大学教育資金を月々の支出から賄うとしたら、最低でも月々11.2万円を教育費に充てなければいけません。
示したとおり500万円を目安で、大学教育資金として貯めておければ、私立文系でも4.2万円です。
進学先によって、大きく金額も変わります。
お子様の将来設計と、教育資金も大きく関わっています。
子供の教育資金はどうやって貯めればいい?
国から貰えるお金をためておく
国からの支援として一番有名なのは、「児童手当」です。
児童手当は、0歳から中学校卒業まで受け取る事が出来、大きな助けになります。
児童手当を全て教育資金として貯蓄しておけば、約200万円貯める事が出来ます。
学資保険に加入する
教育資金を貯めておくものとして代表的な物は、学資保険です。
学資保険は、一定の金額を保険料として払い込みながら、教育資金が貯蓄できる保険です。
子供の入学や進学に合わせて、祝い金や満期保険としてお金が受け取れます。
また、万が一の事故や病気に備えての保証も備えられているものが殆どです。
積み立てNISAを利用する
教育資金を貯めるのに、積み立てNISAを利用する方法もあります。
「元本割れ」のリスクがある事は確かですが、運用利益が出れば教育資金を増やすことも出来ます。
色々とあって分かりにくいですね。
何がベターかは、その人個人個人によって違います。
大切なのは、お金のかかる現状を正しく理解して、対策を打つことです。
お金の専門家、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談するのも一つの手です。
もしも足りない時にはどうする?
教育資金には、多くのお金がかかる事を示して来ました。
もしも足りない時にでも、教育をあきらめるのではなく、様々な支援策がある事も知っておくと良いでしょう。
奨学金に関しては、下記の記事を参考にしてください。
お金の知識を向上させるおすすめ本
まとめ
教育資金に関して纏めてきましたが、正しく知って、正しく備えていきましょう。
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